思考や行動など人の行うすべての活動は、60兆の細胞の代謝の結果として行われています。
つまり、人の活動の成果は、体の性能の上に成り立っているのです。
これは、「体の性能を高めれば、あらゆる活動の性能が上がる」ということを意味しています。
ですから、心のことをなんとかしたいならば、体にアプローチをかける必要があるのです。
さて、気功では、土台となる体の性能を引き出し高める練功(鍛錬)を第一に行います。
そして、高められた体の性能を、応用し活用するために心の練功を行います。
その練功をする上で、対象となる重要な要素が3つあります。
それをRENKOでは「3つの極意」呼んでいます。
その「3つの極意」とは、
◎姿勢を整えること
◎呼吸力をあげること
◎意念をコントロールすること
の3つです。
これらを整えて強化し、調和させて制御することが、練功で求めることなのです。
極めて簡単に思われるかもしれませんが、それぞれの意味を正しく理解している人は、残念ながらほとんどいません。
そこで3つの極意について簡単に説明していきます。
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■3つの極意の意義
◎極意その1:姿勢を整えること
姿勢を整えることということは、背骨を整えるということです。
細胞活性化のポイントはリラックスです。
姿勢が整うと骨格で体を支えられるようになるので、無駄な力みがとれます。
神経系や循環系への圧迫が解放され、体は本来のポテンシャルを発揮できるようになります。
体の構造面からみた能力の向上が「極意その1」です。
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◎極意その2:呼吸力をあげること
呼吸は内臓の働きに大きく影響を与えます。
内臓は生体の維持に必要不可欠な器官であり、消化吸収のみならず内分泌系や自律神経系、循環系のバランスを整えるのに大きく関わります。
呼吸は常時無意識で行われていますが、随意的にもコントロールできることから、無意識レベルへのアプローチに利用されます。
普段自覚されることのない体の内面的能力の向上が「極意その2」です。
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◎極意その3:意念をコントロールすること
意念とは意識したりイメージしたりすることです。
人の体は、無意識レベルで生命活動を行っていますから、その活動状況は通常意識に上ってくることはありません。
しかし、トレーニングをしていくと、その状況を認識することができるようになります。
そうすると、意念に応じて細胞の活性化が起きるのに気づけます。
つまり、無意識レベルの生命活動のコントロールが「極意その3」です。
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それぞれの概念は、上述したものだけで網羅することはできませんが、基本を知っているだけでも練功の効果は圧倒的に増加します。
ザックリまとめると、極意1と2は、体の機能です。
極意3は、心の機能です。
つまり、練功で求めることは、心身の強化ということです。
もし自分自身の人生が思い通りにならないならば、そうなるために必要な心身の条件が整っていないということです。
どうぞ自分自身のために、心身を高めてくださいますように。