中国武術や気功の鍛錬のことを「練功」と言います。

10代のころに武術と出会ってからというもの、漫画に出てくるようなメチャクチャな練功を日々行っていました。
いつでもどこでも暇さえあれば練功していたので、周囲からはかなり奇異の目で見られていました。
中でも一番変な目で見られたのは、片手6kgのリスト、片足12kgのアンクル、体に25kgのジャケットを装着して、新宿の街を練功しながら歩いていた時です。
しかし、私は全く人の目を気にしませんでした。

というのも

1. 練功そのものが楽しかったこと
2. 過酷な練功を乗り越えている達成感があること
3. できなかったことができるようになるなど、成長している自分を感じられること
4. 武術では人を相手にすることから、誤魔化しようのない優劣が現れるため、いつでも新たな課題を得られること
5. 自分が求める自分になっていってる実感があること

要するに楽しくてしょうがなかったのです。
いわゆるモチベーションが非常に高い状態です。

さて、行動することの重要性は、誰でも知っていることです。
わかっているのにできないということが問題なのです。
どうにもモチベーションが上がらないというような。

上述した「練功」を「行動」というように抽象化すると、モチベーションを上げるポイントがわかります。

1. 行動そのものが楽しい
2. 行動したことへの達成感がある
3. 行動に対しての成果(成長)が得られる
4. 成果に対しての客観的評価を得られる
4. 更なる成果のための課題が常にある
5. 求めるゴールに近づいている実感がある

となります。(番号は上述の練功のものと対応しています)

これらの条件が整えることができれば、どのようなことでもモチベーションが上がります。
(ただし、気が充実しているという前提は必要不可欠です。)
ポイントは、条件を見つけるために「認識力」です。

練功は認識力をフル活用することによって実現されるので、練功をすることで必然的に認識力は高まります。

練功の重要性は、成長という直接的成果をもたらしてくれることです。
同時に、自らの行動の地力となる認識力が強化されるという間接的成果も、非常に重要な要素なのです。