その2では、「認識プロセスとターゲット」について記しました。
さて、「認識を広げる」ということは、より多くの情報獲得を求めてのことです。
その求めに応じた各ターゲットの基本的な関係性は、以下のようになります。
- より多くの情報を「情報媒体」から獲得するために
- 獲得のセンサーとなる「五感」の性能を発揮し
- 捉えた情報をスムーズに処理領域へと伝達するために「神経系」の働きを良くし
- より高度に情報を認識(解析)するための「認識パターン」を扱う
このことから、
- 「1.」の捉え方が獲得できる最大量を決定し
- 「2.」〜「4.」へと状態が遷移するごとに情報が減少していく
ということが分かります。
つまり、より多くの情報を獲得するためには、
- 「1.」で情報獲得量の最大化を求め
- 「2.」〜「4.」では「1.」で得た情報の減少を防ぐ
ということが必要になります。
では、「1.」〜「4.」の各ターゲットに対して、意念力をどのように発揮すれば良いのかを記します。
ターゲット | 意念力の発揮方法 |
情報媒体 | ○対象を全体的かつ詳細に捉える ○対象の存在意義を捉える ○対象への関与者とその意図を捉える ◎捉えられていない情報があることを認める |
五感 | ○見えていないものにも意識を向ける ○聞こていないものにも意識を向ける ○感じていないものにも意識を向ける ◎五感で捉えられない情報があることを認める |
神経系 | ○情報伝達の停滞がなくなるという想像をする ○情報伝達の漏洩がなくなるという想像をする ◎認識できていない停滞や漏洩があることを認める |
認識パターン | ○現在選択している認識パターンを理解する ◎他の認識パターンが有効である可能性を認める ◎知らない認識パターンがあることを認める |
このように意念力を発揮することで、「認識を広げる」ことが可能になります。
そもそも、人が情報を認識するときには、それまでの経験(情報の蓄積)によって作られた「価値観(自我)」に従って行われます。
「価値観」は、経験が増えるごとに強固となり、自己が確立していきます。
自己の確立は、人が成長していく上で大事なことではありますが、これが強くなりすぎる(「価値観」に囚われる)と、その範囲でしか情報を獲得できなくなってしまいます。
つまり、認識できない情報は無限に存在しているにも関わらず、「価値観」への囚われが「認識を狭めてしまう」のです。
「認識を広げる」ということは、すなわち「価値観を広げる」ということに他なりません。
表現を変えるならば、「自我からの解放」とも言えます。
認識の広がりが、情報獲得量を増やすことになり、それが更なる認識の広がりを作り出すというサイクルを生み出します。
RENKOでは、このサイクルに乗っていることを、成長していると呼んでいます。
結局のところ「認識を広げる」ことで「成長」することを求めているのです。
余談ですが、達人と呼ばれたような人たちが、山ごもりをしたり、滝行をしたり、禅を修めたりしたのも、「認識を広げる」ためであったことが理解できると思います。 近年、瞑想やマインドフルネスに注目が集まっていますが、このことも同様の意味合いがあることを容易に想像できるのではないでしょうか。 |
色々と理を記しましたが、理を知るよりも実践をすることが大事です。
ちなみに、RENKOのワークは、全てこのような理に則って設計されています。
難しく考えるよりも、まずは実践することで「認識の広がり」を実感してもらえればと思っています。