練功をするときには「原則」に従って行う必要があります。

そうでないと、効果に期待が出来ないのです。

さて、その練功の原則の中で、最も基本でありながら重要なのが

【3要素の調和】

です。

「3要素の調和」とは、「(1)姿勢・(2)呼吸・(3)意念」を整えて調和させるということです。

(1)まず姿勢のこと。

姿勢を整えるというのは、即ち背骨のポジションを良くするということ。
背骨は中枢神経系の一つである脊髄が通っています。
ザックリいうと脳のと全身との仲介をしているわけです。

姿勢の崩れは脊髄の圧迫を作ってしまうわけです。
結果、全身のポテンシャルは低下します。

姿勢が整うと神経伝達がスムーズになるだけでなく、骨格で身体を支えられるようになります。
結果として、必要最低限の力を使うだけで身体を扱えるようになってくるので、力みが取れるようになります。
力みは神経伝達や体液の循環の阻害要因となるので、そこでもポテンシャルに影響が出るわけです。

さらには、腹部の圧迫が解放されます。
これにより呼吸や内臓の働きがスムーズになります。

(2)つぎに呼吸。

言わずと知れた換気機能ですね。
気功での基本は腹式呼吸です。
お尻を締めながら下っ腹からへこまして息を吐くというやつです。

この腹式呼吸、換気機能も大事ですが他にも大事なことがあります。
その大事なことを列挙してみます。

・腹部マッサージ(※1)による内臓の活性化とそれによる血流促進
・腹部マッサージによるポンプ機能(※2)で血流促進
・内臓の活性化による消化機能促進とホルモンバランスの整調
・血流促進により心臓の負担軽減
・横隔膜による呼吸のため肺による心臓圧迫の軽減

(※1)お腹をへこますことで六腑と肝腎脾が、圧迫によりマッサージされます。
(※2)圧迫により内臓に集まっている大量の血液が押し出されるという意味です。

(3)そして意念。

実はここが一番大事なところです!
しかし、意念と言ってしまうと、あまりにも表現として抽象的ですね。

なので、もう少し具体的に記します。

ここでいう心とは…

・意識すること
・イメージすること

です。
ここでは感情や思考のことを含みません。

◎まずは「意識すること」

意識することは、五感で得た情報や過去の情報(記憶)、想像(イメージ)に気持ちを向けることです。
意識を向けると、その向けられたところは活性化が起こります。

活性化が起こると、その部位の機能が増大します。
というより、リミッターが少し外れると言ったほうが正確ですね。

よく「集中しなさい!」とか言われるのは、この機能を利用させるためです。

反対に意識をしていないと大幅な機能低下が起こります。

結構面白いから試しにテストしてみましょうか。

テストといっても機能の確認にすぎないので重たく捉えないでくださいね。

タイムリミットは30秒です。
時間も測ってみたほうがいいです。

用意はできましたか?

では問題。

「自分の周囲を見て青色のものを全てチェックしてください」

もちろん、メモをとってもいいですよ。

意識の力のテストなので写真とかはやめておいてくださいね。

難しく考えないでくださいね。

これによって、能力が測られるわけではないですから。
あくまで機能を確認してもらうためのテストですから。

どうでしょう?

30秒位たったでしょうか?

では、頭の中だけでこれからする私の質問に答えてみてください。

「自分の周囲にあった青色のものは何がありましたか?」

いかがです?
どれくらい思い出せたでしょうか?

では、さらに質問。

「自分の周囲にあった黄色のものは何がありましたか?」

頭の中だけで答えてくださいね!

いかがです?
思い出せますか?

思い出せなくても何も問題はありません。
それが意識の機能だからです。

意識がフォーカスされたところは機能が上がりが起こり、されないところは逆に下がるということなんです。

これは自分の扱えるエネルギーというか能力の総量の分配が、意識のフォーカスによって自動的に行われてた結果なんですね。

この機能を利用しない手は無いですよねd(^_^)

◎そして「イメージすること」

実はここが一番大事なんです。
ここをフル機能させるために、姿勢や呼吸を整えたり意識のコントロールをするといっても過言ではありません!

イメージという言葉自体が結構抽象的なんで、ここで一応認識の共通化をしときましょう。

イメージというとビジュアル的なものを想像される方が多いかと思います。
それもイメージですが、一部に過ぎません。

長くなってきてるんで、シンプルに行きます。

「イメージとは潜在意識(無意識)にストックされた記憶情報から作らる想像(妄想)である!」

一般的にどう言われているかは知りませんが、これがAQSでのイメージという意味です。

まあ分かりやすくいうと、イメージの最たるものは「夢」ですよ。
ええそうです、寝ている間に見るやつ。

イメージ力っていうのは、起きているときにするイメージが、夢を見ているかのごとくリアリティを高められる能力です。

・姿勢や呼吸を整えることでカラダのポテンシャルが最大限発揮できるようにして、
・意識のコントロールでどこに能力を集中させるかをコントロールし、
・イメージ力を持ってして求める結果に近づく。

これが「3要素の調和」ということなんですねd(^_^)