さて、「千里眼」というと、遠くの出来事や未来を見通す能力と思う方もいらっしゃるかもしれません。
それを期待された方は、読み進める必要はありません。
施術における「千里眼」とは、相手の体(や心)の問題点を認識できる能力ということですね。
ものすごい数の臨床経験があれば、自然と身についていくということもあります。
残念なことに、それは一部の才能のある方に限られます。
また、千里眼を身につける方法を伝えていることもありますが、非常に抽象的かつ感覚的なために、多くの時間と経験が必要となります。
最悪の場合は習得できずじまいということが多々あります。
AQSメソッドでは、この「千里眼」を5つのステップに分けて捉えています。
というわけで、まずはAQSの「千里眼」についてをば。
・ステップ1:表情や姿勢、動作(身体操作や呼吸)などの外形を見たり、問診したり。
・ステップ2:触れる(触診)
・ステップ3:体の表面近くに発せられている波長をチェック。
・ステップ4:体の内部(内臓など)から発せられている波長をチェック。
・ステップ5:意識のバランスからわかる情報
ざっくりとこんな感じになります。
それぞれをもう少し詳しく記述していきますね。
・ステップ1:表情や姿勢、動作などの外形からわかる情報
お客様がサロンにいらっしゃったときやヒアリング(問診)のときに分かる情報です。
表情からは、感情の状態が読み取りやすいです。
どのくらいキツイ症状なのか、急性か慢性かが読み取れます。
背骨のボジション(姿勢)の崩れからは、体のどの部位に負担がかかっているかが読み取れます。
身体操作からは、負担のかかる部位や症状の部位、急性か慢性か、日常の身体操作の傾向が読み取れます。
呼吸からは、症状の強度や急性か慢性か、内臓の働きが読み取れます。
これらの情報を総合してみるだけでも、かなりの情報が得られるわけですね。
例えば、眉根を寄せて、咬筋が張って、肩を怒らせて、顎が少々上がっている人は…
・感情的には怒り。不快な状況からゆとりがないために僅かなことにも怒りを感じる状態。
・不快な症状は、首や肩に出ている。
・症状は急性で強い状態である。
可能は主に表情に出ていますね。
いわゆる怒っている人の状態。
ちなみに、この状態で目をガッツリ合わせてくる人は、攻撃モードですから要注意!
また、しょっちゅうチラ見してくる場合は、こちらへの不快感や敵意ですよ!
症状部位は、肩や顎などの姿勢に出ています。
少しでも不快を感じない状態をつくろうとしているんですね。
そして、急性で強い症状であると判断できるのは、怒りの表情と症状保護のための姿勢の崩れからです。
もちろん、急性といっても慢性的にあった問題が、悪化したことによる急性症状である可能性はあります。
ステップ1では、こんな感じで見ることができるんですね。
長くなったので、STEP2以降は次回以降ということで。